日本全国のピアノ教室が5000件以上掲載!

暗譜は必要?

以前、生徒さんのお母様から質問されたことがあります。

「どうして暗譜をしないといけないのですか?」

私の教室でも、「発表会は暗譜で演奏しましょう!」としています。
生徒さんたちにとっても、いちばんタイヘンな「暗譜の宿題」。
発表会3週間前となった今週は、
「暗譜で通して聞かせてね。動画に撮ってみるよ~」という恐怖の週!

なぜ「暗譜」が推奨されるのか…?

昔々、バッハの時代などは、楽譜を見て演奏するのが当たり前だったそうです。
コンサートで暗譜で演奏するという事をやり始めたのは、フランツ・リストだとか…。

現代でも賛否両論あるでしょうが、私の意見は次の三つ。

一つは…
「暗譜」という宿題が出なかったら、皆さんは必死で練習しますか???
本番も楽譜があれば、途中で分からなくなっても大丈夫だけど、
楽譜がなかったら、途中で思い出せなくなったら…!
そんな失敗をしたくないから、皆さんは一生懸命練習するでしょう?
「一生懸命練習する」=「上手に、流れ良く弾けるようになる」
という効果を期待しているから、「暗譜の宿題」を出すのです!

二つ目は…
「楽譜を見ながら」の演奏なんて聞かされて、
皆さんはどう思いますか???

「原稿にかじりついてのスピーチ」なんて、聞く側には何も伝わってこないのと同じです。
原稿など見ずに、こちらをまっすぐ向いてくれて、
自分の言葉や感情を訴えかけてくれるスピーチこそ、耳を傾けたくなるものですよね。

演奏も同じですね。
楽譜から解放されて、音楽を自分のものとして表現してくれる演奏こそ、
演奏のレベルに関係なく、「ステキ!」「素晴らしい!」「頑張った!」と拍手を送りたくなり、
演奏者側も、「聞いてもらえた!」という達成感を得ることが出来ると思うのです。
そもそも、楽譜にかじりついて「ただ弾くだけ」という演奏は、
「わざわざ聞きに来てくださったお客様に失礼!いい演奏を聴いてもらう努力を、ぎりぎりまでしようよ!」と、私は生徒さんにお話ししています。

それから、楽譜から解放されて演奏できるようになった時の、
「自分の音に集中している感覚」
「音楽を自由に表現できるようになる解放感」を、ぜひ体験してほしいのです!

三つめは、
「自信をもって、人前で発表できる経験を積もう!」です。
ピアノに限らず、
原稿などを見ずに人前で何かを発表する、プレゼンする、スピーチするなどの場面には、
生徒の皆さんが、これからいくつも遭遇していくでしょう。
せっかくピアノという習い事をしている中で、
ぜひ、このような経験を積んでほしいと願っています。

人前でお話しするのが苦手だったのに、
広いステージで、たった一人で堂々とピアノを演奏することで、
自信がつくようになった生徒さんを、これまでもたくさん見てきました。

それから、日本人は、何かを読みながらのスピーチが多いですが、
外国では、小さい頃から「人前でのスピーチ」が日常的なようで、
グローバル化の時代に生きていく生徒さん達には、必要不可欠なスキルとなるでしょうしね。


とは言え、暗譜はタイヘンで、不安なのも分かりますよ~。
ですので、発表会という場で上記の事を「学ぶ機会」としての暗譜の課題は、
クラシック曲の発表に限っています。
ポップスや連弾などの発表は「楽譜を見ても見なくても、どっちでもOK!」
としています。
意外と「もう覚えちゃったから楽譜いらない~」っていう生徒さんも多いのです。


↓お問い合わせは、こちらからどうぞ!↓

最新情報:ただいま、生徒募集は行っておりません



<< 前のページに戻る ↑体験レッスンお申し込みも、こちらからどうぞ!↑

このブログへのコメント