感性

今朝も当教室の所在地吉野町は、寒かったです。家には、小さな庭(花壇？)があります。久々に、花壇を見ておりますと、水仙の芽が少し出てきてました!実家には水仙が沢山咲いていたので、実家を思い出しました。同時に、15年前に亡くなった同居していた祖父の事を思い出しました。祖父は、病院でもう長くないと言われ、本人は、家で過ごしたいと、ずっと寝たきりでしたが、家で過ごしました。体が痛く、呼吸も苦しかったと思います。そんな中、「枕元にシクラメンを置いてほしい」と言ったのです。部屋に飾ってあったシクラメンを寝ている横に置き、「シクラメンは、かわいいなぁ」と、言うのです。家に病気の人間がいたら、テレビなどとてもつける気にならなく、祖父の声に耳を傾けてました。本人、死が近づいている事をわかっていたかわかりませんが、身体的に、精神的に辛い中、「シクラメンは、かわいいなぁ」と思える心…、美しいと感じました。今でもその事を時々思い出しますが、涙が出ます。そして、自分では、立つことが出来なかったのですが、縁側にどうにかして行き、庭を見てました。
家の水仙の話に戻りますが、芽が出た。ただそれだけのことなのですが、一年間、夏の暑い時も土の下にずっといて、誰に声をかけられるわけでもなく、毎年この時期になると、芽が出て、花を咲かせてくれます。そして、咲き終わると枯れて、また、土の下でじっとしていて。今日、「わぁ」と思ったのです。一週間後の楽しみが出来たなぁ！と感じました。本当に、それだけのことなのですが、このように感じる事が出来、心があたたかくなりました。