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シューマンのピアノ曲 6 ー 交響的練習曲 作品13  

交響的練習曲 作品13
 エルネスティーネとの恋愛時代に作曲された作品としては彼女に献呈された「アレグロ」作品8と、さらに重要な代表作である「交響的練習曲」作品13が挙げられます。
 この曲はエルネスティーネの父でアマチュア音楽家であったフリッケン男爵の創作した「フルートのための変奏曲」のテーマに基づく変奏曲なのですが、練習曲が非常に流行した当時の事情を反映し、変奏曲スタイルによる練習曲集を試みた意欲作です。
 またタイトルが「交響的練習曲」に落ち着くまでに彼は色々と逡巡を重ねたようです。「悲愴変奏曲」「ダヴィッド同盟練習曲」「フロレスタンとオイゼビウスによる管弦楽的性格の練習曲」。
 このような変遷の中に彼の自負心や表題に対するこだわりといった性格的な特質が現れていると思われます。 (森直紀)


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