何のため？

ここ10年、いや15年ぐらいの間。
震災後の約１ヶ月のお休みを除き、ほぼ週７日のお仕事でした。
お仕事があるのは、ありがたいことです。
講師の仕事を始めてしばらくは、生徒さんの人数も少なく、また 知人から事務の仕事を頼まれたりもして、色々と仕事を掛け持ちしていました。

その後で 教室に所属してから、多いときで週に65人ぐらいのレッスンになってからは、帰ってくると疲れて寝てしまい、家事も自分の練習も ひたすら言い訳をしながらサボりました。
ランチに誘われても時間もない、講習会も演奏会も行けない。
家とレッスン室の往復だけの生活となり、ろくに買い物もしないので、食生活も乱れました。
何よりも、自分に使う時間と気力がなくて、弾けなくなっていくのではないかという不安がのしかかってきました。

数年前に、教室を退職し、その機会に色々と生活を見直しました。
子供たちが成人したのも、よいきっかけだったのかな。

今は、木曜日、金曜日と、それから 土曜日の午前中は、とある教室でレッスンをしていますが、それ以外は 自宅で教えています。

トータル人数は やはり60人ぐらいですし、月曜日から日曜日までレッスンがありますが、合間にも 夕飯の支度もできるし、午前中はお庭のお手入れと、自分の練習、そしてたまにお友達とランチやらショッピングにも行けたりします。
自宅のレッスンは、月３回なので、うまくお休みを合わせて 演奏会にも行けます。
時間がうまく作れるようになったら、マッサージを受ける隙間も出来ました。
気持ちに余裕が出来ると、レッスンの質も上がるんだなぁと実感しています。

前に、あるピアノの先生で、お教室を経営している方が 「レッスンしてたら、自分の練習なんかしてる時間、ないわよねぇ～」と仰っていて 共感していたのですが、それはただの言い訳だったなぁと気が付きました。
今は、私は トリオやデュオの演奏活動もしていますが、ちゃんと時間が取れますし、腕も落ちずにキープできます(上がればなお良しですね)

勉強や部活が忙しいし、受験だからピアノができません！
と言って辞めようとしている生徒さんがいたとしても、先生が実践できないのでは…ね。
なので、「両立できるし、音楽は 癒し」と、堂々と宣言出来るように、私自身も 楽しく生き生きと生活しようと思っています。