やったー！弾けた！

「暑かったー、走って来たんだ！」
と言うなりピアノの椅子に座って、ジャンパーも脱がずに宿題の曲を弾き始めます。

午前中に園の行事で、お昼もそこそこにピアノに駆けつけてくれました。
今日もちょっとつっかえていたところを正しく弾いて聴かせてあげると、すぐに覚えて自分のものにしてしまいます。

「弾けた！やったー！」
満面の笑みです。
こちらもうれしくなるし、ピアノの先生をやっていて良かった、と思える瞬間です。

今日で第1巻が終わり、新しく第2巻を渡すとさっそくページをめくり「10にんのインディアン」を弾き始めます。

「できた！むつかしくないね。」

きっと第2巻もあっという間に終わるんだろうな。

毎週土曜日は朝9時前から夜7時まであいだに短い休憩はあるものの、一日中レッスン室にこもってレッスンに明け暮れます。
一日中弾いて歌ってしゃべって…たいへんですが、なんとかこなせるのはお子さんたちの「弾けた！」のうれしそうな笑顔が見られるかな、と思ったりします。

年中さんでも鉛筆が持てるお子さんは、ソルフェージュの時間はどんどん五線譜のノートに書かせます。
聴こえた音、わかった和音。
年中さんでもできることはいっぱいあります。

ソルフェージュの教材も2冊目に入ると右手と左手で同時に別々のリズムを叩いたり、先生やおともだちとリズムのカノンをしたり、拍を叩きながら一緒に歌ったり。

全てがピアノにつながって、ひとりで読めてひとりで弾けるように、だんだんと導いてまいります。