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楽器を弾けるようになると言う事は、身体に無形の財産を入れる事 ②

ウチに2月から来ている、大学3回生の女の子。
この子が話すには、
「絶対、お母さん、辞めさせてくれんかった」

でも、だからこそ、今の彼女があります。
何を弾いてるかと言えば、ツェルニー40番、
この前までは前の先生所の発表会の為に『テンペスト』。

『テンペスト』と言えば、プロのリサイタルでも弾かれる、
ベトベンの超有名な曲。
子ども時代、練習がイヤだったかもしれないけれど、
そこまでなれたのは、絶対やめさせはらへんかったから。

今では、ちょっと練習すれば、何か形になるくらいの力は
彼女にあります。

「テンペスト嫌いや~」言うてたので、
もう少し譜読みのラクなモーツァルトソナタを渡しました。
2ページくらいまでは弾いて来てましたわ。

初対面で、大体性格が解かりますが、
このお方は、ふわふわ~として、マイペースで、
メンドクサイ事イヤがります。

少しくらいの努力はしますが、
自分をさらに伸ばすためのしんどさは、イヤがります。
でも、趣味でしてる大学生で、ツェルニー40番してて、
テンペストを譜読みできる人なんです。


「はは~ん。
きっと、小さい時習ってた先生、かなり厳しかったな。
しっかり指導されたんやな」

すぐに「もうムリ。これイヤ」と言うし、
話す時はアハハハと笑い合ってるけど、レッスンとなれば別。
それだけ弾ける人やから、やっぱり伸ばしてあげたい。

だからダメ出しもする。
でも趣味だから、音大行きたい子のような
細かいダメ出しはせず、ポイント的に3つ4つ言う程度です。
それでも「えええ~」。

み「アカン。ちゃんと弾けるようになりたいんやろ?
楽譜だけチョロッと見ました、だけで、マルには出来ひんわ」
M「わかった~」
素直な所は可愛いです。

M「先生な~、今まで習った中で一番厳しい。
あ、最初の先生も厳しかった。同じくらい」

み「せやろな。キミの性格見てたら、
もし、最初に優し~い先生に出会ってたら、
ここまでは伸びてなかったと思うよ。
せいぜいソナチネ入ったくらいで、うろちょろしてる程度やと思う。
だから、ここまでしてくれた最初の先生に、感謝しなさい!!」

M「は~い。わかった~」


そら、専門家からすれば、
技術的に心もとない所もありますが、
多くの生徒さんになって頂きたい理想の形やな~と、
彼女の事を思います。

このくらいになってると、完璧に弾けなくとも、
超有名所の曲は「弾きたい」と思えば弾けます。

ウチに来られている大人の方々は、
お若い時にやはり、ツェルニー30番くらいまでは進んではります。

仕事して、あるいは主婦して、
ちょっと時間的余裕が出来たから趣味もしてみたい。
そういう時に、30番くらいまで進んでいれば、
カンも戻りやすいし、何より複雑な楽譜を読めるので、
名曲を味わう事が出来ます。

ずっと細々でも続ければ、その20年後30年後に生きてくるのです。
進度は引っ張り具合、追い立て具合にもよります。
その子その子の性格にもよります。
それでも、歩みを止めねば、進歩します。

小さい目標設定はもちろん、ありますが、
大きい目標として、ツェルニー30番という山頂…
第1ケルンを目指して、歩んでほしいなと思います。
そこまで到達したら、必ず、ピアノを弾く事を楽しめますから。

ホンマに、来られている大人の方々、
生き生きしてはります。
楽しくレッスン受けてはります。
人生の充実ってこういう事なんやろな~、と、いつも思います。

形としてはないけれど、
その人の身体の中にある無形の財産です。

1人でも多くの子供たちに、親御さんたちに、
その無形の財産を育てて行って欲しい、そう思います。


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