白隠

いま　静岡市美術館で白隠展「駿河の白隠さん」を3月25日までやっています。
来週もしもし君と行こうと思っています。

白隠のことは　今から20年近く前、サックスを始めたばかりのころ　呼吸法の本をいろいろ探して読んでいる時に出会いました。気功や丹田呼吸のことを書いた「夜船閑話」や「軟酥の法」などを興味をもって読んだことを思い出します。母に白隠の話をしたら、原の松蔭寺に行きたいって言ってました。年に一度、松蔭寺にある白隠の書画が見られる時があるそうです。

その頃は仏教の本を読んだり、気功やヨガの本を読んでました。比叡山の阿闍梨の話に惹かれたのもそのころだと思います。神秘的なことにすごく惹かれた時期でした。今はそうでもありませんが、音楽と神秘的なことは少し近いところがあると思います。

いま　比叡山天台宗の回峰行のことを考えるとすごく勇気をもらいます。自分はとても出来そうもないですが、自分の苦しみや悩みが小さいものに見えてきて、心が軽くなります。日常とは違う心の持ちように出会います。心地いい涼しい風が吹いてきます。日常ですり減った心がやすらぎ、また日常に向う気持ちにさせてくれます。日常に向かい合ってばかりいると　小さいこころになってしまっていると思います。でも日常からは逃れられないし…。堂々巡りのようです。

最近　酒井雄哉阿闍梨の「一日一生」に出会いました。
今日一日を一生だと思って一生懸命生きる。先のことを考えずに　まず一生懸命、今日のことをやってみる。先のことでなく今日の一日のことだけをたんたんとやっていれば　悩まなくなる…。

明日やあさってのことを考えられないぐらい毎日が大変だったので　酒井阿闍梨は回峰行の時「一日一生」って言葉が浮かんだと思います。毎日が気楽だったら、きっとこんな言葉は浮かばなかったと思います。厳しさはさておき、優しい語り口で話しかけてきます。心が弱ったとき、ちょっと目を通したくなります。

白隠のことを書いていたら　心の持ちようの話になってきました。
迷いや悩みの少ない毎日をおくれますように…。