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貴婦人の騎士道

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『アナ雪』の原題が『Frozen』だと知った時、驚愕したわたくしですが、楽曲も原題と邦題がまるで違う言葉が使われていたりして面白いものです。例えばシューマンのユーゲントアルバムには、題名付き(ドイツ語の 原題)の子供向けの小品がたくさんあります。

『おおみそか』はイ長調の温かい曲… Silvesterlied(独) New Year’s Eve Song(英)
『鬼ごっこ』は右手と左手を交互に弾く追いかけっこのような曲… Haschemann(独) Catch Me if You Can(英)
『サンタクロースのおじいさん』… Knecht Ruprecht(独) Knight Rupert(英)

『おおみそか』という題名だと除夜の鐘のイメージですが”Silvester”という原題を聞くとベルリンフィルの響き渡る美しい音が聞こえてきそうです。『鬼ごっこ』の”鬼”という表現の感覚は日本独特ですね。『サンタクロースのおじいさん』では”サンタクロース”という言葉は原題には無く、直訳すると『従者ループレヒト』となります。従者ループレヒトというのは聖ニコラスの従者・助手で悪い子を懲らしめるために隣に控えているのだとか。ブラックサンタさんなのです。どおりで何だかサンタさんにしては不気味な響きの和音が使われている怖そうな曲だと思っていました。従者ループレヒトの日本での認知度の低さゆえの意訳です。

 ブルグミュラー25の練習曲にも面白い例があります。超有名な初心者用の曲集ですが、特に原題と違うのは『貴婦人の乗馬』です。この題名はあまりにも日本では有名なので、生徒さんのレッスンノートには私も普通に「何月何日、はい、貴婦人…2ページ目ブブレン…宿題は3ページ目…」などと書いておりますが…。 原題は『 La Chevaleresque 』(仏)。発音をマスターするのに数日かかりそうですが” 騎士”という意味です。

 英訳にはいくつかバージョンがあり、 Music For A Cavalier騎士の音楽/ Gallantry騎士/ The Knight Errant騎士の冒険、などです。 日本では『貴婦人の乗馬』『お嬢様の乗馬』『乗馬』などと書かれていますが、原題には” 貴婦人”” お嬢様”などという言葉はどこにも見当たりません。どうやら乗馬女子の曲ではなさそうです。

 邦題は内容を理解する手助けになりますが、時には訳者の主観が入り事実をねじまげてしまうことも…。逆に日本人は『上を向いて歩こう』を歌詞の意味までよく知っていますが、『SUKIYAKI SONG』という題名として定着している外国人はどう感じているのでしょう?

 さて、ここでわたくしのドジな話をひとつ。The Knight Errantを 最初The night Errantと間違えてしまい、ますます意味が分からなくなり右往左往しました。”K”一文字で大変な違いです。自分の馬鹿さ加減にショックを受けながら、語学って何を理解するにも大事だな…とかみしめる今日この頃です。

ブルグミュラーが弾きたかった
http://pnet.kawai.jp/602574/topics/167780/もご覧ください。

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