ソナチネ

ソナチネは、ブルグミュラーの本が終了した次のステップへ上がる時に練習されるお子さんが多い楽譜です。その中のクレメンティという作曲家。1752年ローマ生まれで、モーツァルトとほぼ同世代です。クレメンティが29歳の時、ウィーンでモーツァルトと競演しました。ちなみにクレメンティの弟子にモシュレス（作曲家）がいます。


ピアノ演奏の歴史は、モーツァルトとクレメンティに始まる。
正確にいうとクレメンティに始まる。
モーツァルトとでさえもピアノに専念するようになったのは、１７７０年代半ばから。それまでは、ハープシコード・クラヴィコード・オルガン教育であったからです。

さて、面白いのは、クレメンティはモーツァルトよりも遥かに華麗な名手だった、といわれています。彼の演奏は聴衆をゾクゾクさせたようです。

モーツァルトはクレメンティにライバル心があり対抗していたが、クレメンティの方はモーツァルトに敬意を払っていた…と。モーツァルトの奏法は、専門家の間で大きな敬意を勝ち取ったが、クレメンティのような華やかさはなかったようです。


※ソナチネアルバムの7番～12番がクレメンティの作品です！