日本全国のピアノ教室が5000件以上掲載!

ショパンで始まる朝!

夏休みもいよいよ終わりに近づいてきましたね!
実は今週、二人の生徒さんが、時間を間違えてレッスンにいらっしゃいました!

そのうちの一人は、午前9:30から開始する予定になっていたのですが、勘違いして朝8時台に来てしまいました。

私がこの夏、通常より遅く起きる習慣がついてしまったこともあって、まだレッスンモードになってなかったため、かなり焦りました!

そこで、その生徒さんに15分ほど自主練習をして頂いている間に、いつものようにコーヒーを一杯飲んで、何とかシャキッとなるよう頑張りました!

ピアノの先生は、どちらかと言うと、夜型の人の方が多いように思います。私もそういう傾向がないでもありません。

さて、ショパンがパリに住んでいた後年の時代に、エチュードOp.10-1について、「この曲を朝のうちに非常にゆっくりと練習するよう、ショパンはわたしに勧めてくれました。『このエチュードは役に立ちますよ。わたしの言う通りに勉強したら、手も広がるし、ヴァイオリンの弓で弾くような効果も得られるでしょう。ただ残念なことに、エチュードを練習しても、たいがいの人はそういうことを学びもせず、逆に忘れてしまうのです』と、彼は言うのです。このエチュードを弾きこなすには、とても大きな手をしていなければならない、という意見が今日でも広く行き渡っていることは、わたしも先刻承知しています。でもショパンの場合には、そんなことはありませんでした。良い演奏をするには、手が柔軟でありさえすればよかったのです。」と、彼の生徒に言ったという記録が残っています。

これは、「弟子から見たショパン」(ジャン=ジャック・エーゲルディンゲル著/米谷治郎・中島弘二訳『弟子から見たショパン』(音楽之友社))という本の169~170ページにかけて書いてあることです。

この記述の箇所には、シュトライヒャー/ニークス(Ⅱ,368,ドイツ語版)とあるだけです。(出版物についてよく思うことなのですが、出典については、読者に分かるような書き方をして欲しいです。)

ショパンは滅多なことでは門下生をを取らない音楽家でしたので、この助言を受けた生徒のことを知りたくなりました。

シュトライヒャー(1816-1895) という人は、旧姓をミュラーというプロのピアニストで、上記は、彼女が伝記作家のニークスに語った言葉であることが分かりました。

ショパンは、1829年10月29日にヴォイチェホフスキーに宛てた手紙の中に、「形式に則った大きなエクササイズを、僕独自のスタイルで作った。僕らが再び会った時に、君に見せよう。」と書いています。

ショパンのエチュードは紛れもなく、指の訓練の目的を超えた芸術作品なのですが、ショパン自身がこれをエクササイズと称し、朝のうちからゆっくりと練習するように」と生徒に指示したということは、作曲家自身はやはり作品を「練習曲」として位置付けていたことの根拠になりますね。

特に、このOp.10-1については、アルフレッド・コルトー(パリ音楽院予備科でショパンから助言を得たことのあるエミール・デコムに師事したピアニスト)によって、「指使いを変更することなく全長調で練習するように」という助言がありますので、やはり、朝まだ身体が完全に目覚めてない時間帯に、ゆっくりとしたテンポで練習を始めて、ピアノを弾くための良いコンディションを整えるのに役立つと思います。(コルトー版・ショパンエチュード楽譜参照)

夏休みが終わる前に、私も夜型生活を脱却して、明日からは早起きして、このショパンエチュードで気持ち良く一日を開始したいと思っております!


↓お問い合わせは、こちらからどうぞ!↓
↑体験レッスンお申し込みも、こちらからどうぞ!↑

このブログへのコメント