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太い弦のピアノ?!

昨日は、とても小さいピアノの設計についてお話ししました。

今日は、それらのピアノの中に張ってある「弦の太さ」についてお話ししますね。

こう言うと「え?サイズによって弦の長さが違うことは知っている。弦が長い方が強弱がつけやすかったり、箱が大きいから音が大きいんでしょ?小さいピアノだと弦も細いんだ~。」といった反応が返ってくることがあります。

「逆ですっ!」と言うと、大抵の方はビックリされます。

同じ設計のピアノであれば、アップライトでいうところの背が低い、グランドだと奥行きが短かい、すなわち小型になればなるほど低音部の巻線(銅線を巻いた弦)が太くなり、大型であればあるほど巻線が細くなっているのです。

それが音に与える影響としては、太い巻線の弦からはぼんやりした音が、細い巻線を使った弦からはクリアな低音が出ます。

メーカーの設計の違いにより弦の張力設計も違うので、良し悪しは何とも云えないのですが、基本的に張力の強いピアノは弦全体が太く、張力の弱いピアノは弦全体が細くなる傾向があります。

1台のピアノには、15種類以上の異なった太さの弦が使用されています。サイズだけでなく、メーカーによるフレームの設計によっても、使用される弦の太さは変わってきます。張力の強いピアノには太い弦が、張力の弱い弦には細い弦が張られます。

ボストンピアノは張力を弱くすることによって、小型であっても伸びのある音を実現しています。また、終戦からあまり日が経たない時代に、大橋幡岩氏によって設計されたディアパソンピアノの「大橋フレーム」は、ピアノ愛好家の間では今でも有名ですね。

さて、このように原理を学ぶことは難しくないのですが、いざ感性に訴える「楽器」としての本分になると、計算通りには行かないことが多いようです。

技術に携わっている方々からのお話によると、弦の長さや太さや張力および響板の設計だけでなく、それらの取り付けやリムの製造方法、アクションの設計、ハンマーの材質等、本当に様々な要因で、音色や響き、タッチ感も違ってくるのだそうです。

細々としたことの積み重ねが、心に響くピアノの音作りになっていくんですね!


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