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忘れ去られたシャリアピン氏

過去のブログに、「音楽家の名前がついた食べ物」をご紹介したところ、それについて幾つかのご感想を頂きました。

お読み下さり、本当に有難うございました。

その中に、「どうして、シャリアピンステーキが、リストに挙がってなかったのか?」という厳しい(?!)ご指摘がありました!

実は、この料理は「日本だけでしか知られてない」ので、西洋を中心とした音楽家の話題の中にあって、私の頭の中から抜けてしまっていたのです。忘れていてごめんなさい!

シャリアピン(シャリャピン)氏は、20世紀前半に活躍したロシア出身のオペラ歌手です。声域はバスで、その力に満ち溢れた柔らかな美声は、心理的描写に卓越した表現法を伴って、聴衆を魅了したと言われている人物です。

彼は1936年(昭和11年)、彼が日本に滞在している間、入れ歯の不具合、或いは歯周病に悩まされていたそうです。そこで、宿泊先の帝国ホテルの料理長であった筒井福夫氏は、シャリアピン氏の要望に応えるため、柔らかいステーキを作る調理法を考案しました。

それは、肉をたたいて薄く延ばし、それを玉ねぎに漬け込んで柔らかくして焼き上げ、その上に、みじん切りの炒め玉ねぎを載せるといったもので、それを供したところ、シャリアピン氏は大層気に入ったとされています。

そこで、帝国ホテルは、その料理を同氏の名前に因んで、「シャリアピン・ステーキ」と名付けました。それが、日本国内に広まり、今に至って「マリネステーキ」の一つとして、広く認識されているのです。

実は、私も歯が弱いので、この料理には興味があります。そこで、この料理における「肉を柔らかくするための、二つの重要なポイント」について、再度おさらいしたいと思います。

1、肉をよく叩いて薄くすること。
2、タマネギに含まれる「タンパク質分解酵素」の作用に着目すること。

余談ですが、タマネギを使用する調理法の発想を、筒井氏は「すき焼きから得た」という説もあります。いずれにしても、国内だけで知られているのは勿体ないような素晴らしいレシピなので、是非、海外にも広まって欲しいですね!


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