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アイルランドの魔法

「グリーンスリーヴス」という曲名は、多くの方がよくご存知のことと思います。この曲名を聞いたらすぐに「メロディー」が頭に浮かんだ方や、口ずさんでいる方も少なくないのではないでしょうか?

ラドーレミーファミーで開始されるこの旋律中の「ファの音」にシャープがつくのかつかないのか、ということが未だに「謎」として残っています。

どちらのバージョンも耳にすることがありますので、私もどちらが正しいのか気になって調べてみました。

こういった問題を解決するには、音楽からのアプロ―チよりも、それ以外のことに目を向ける方がより多くの情報を得られます。

私が読んだ本によれば、アイルランド音楽には、ドリア調を含む独特な旋法が存在するということでした。これは「第6音が普通の短調(自然的短音階の場合)と比べて半音高いという音階」になりますので、ラの音から始まるスケールを比較してみると下記のようになります。

普通の短調  ラ-シ-ド-レ-ミ-ファ-ソ-ラ (自然的短音階の場合)
音の間隔   全-半-全-全-半-全-全(全は全音、半は半音)

ドリア調   ラ-シ-ド-レ-ミ-ファ#-ソ-ラ
音程の間隔  全-半-全-全-全-半-全

短調においては半音離れている箇所で、全音離れているという理由により、「この音階(ドリア調)は、遥か彼方の地や遠い過去をイメージさせる」と言われています。それは、実際に聞いてみられれば、すぐに納得いかれることに違いありません。

このドリア調の代表曲に、この「グリーンスリーブス」や、かの有名な「スカボローフェア」があるという事実は、非常に興味深いことだと思います。

つまり、「グリーンスリーヴス」をラから始まるドリア調(A Drian)とした場合、「ファにはシャープがついたものが正しい」ということになりますが、同時に、「何故シャープを落としたバージョンも存在するのか?」という疑問が残りますね。

私が思いますには、それは恐らく、「一般的な短調の音階に合わなかったため、どこかで修正がなされたのではないか・・・」という推測が自然なのではないかということです。

長調と短調と言う既成の概念を超えて、音楽を楽しめるのは、「アイルランドの魔法」に見事に魅了されてしまった者が体験できる「幸運」なのかも知れませんね!


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