ウィステリア・ピアノクラス ♪WISTERIA Piano Class♪
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紙の進化と音楽伝承:石からミツマタへ
音楽と紙、一見すると関連性がないように思えますが、実は深いつながりがあります。今回のブログでは、紙の進化と音楽伝承の交差点に焦点を当ててみましょう。 最初は、ギリシャ人が石に音楽を刻んでいました。これは、文字を使って音楽を記録する最初の試みでした。しかし、石は重く、移動が困難でした。 次に、パピルスと羊皮紙が登場します。これらは軽くて持ち運びやすいため、音楽の伝承に大いに役立ちました。しかし、これらの素材は湿気や虫食いに弱く、保存が難しかったです。 そして、パルプから作られる紙が発明さ... 続きを読む
2024年1月21日
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イヤーワーム:脳の中でリピートされる音楽の不思議
こんにちは!今日は、皆さんも一度は経験したことがあるであろう、「イヤーワーム」についてお話ししたいと思います。これは、ある曲が頭の中でずっとリピートされる現象のことを指します。 イヤーワームに選ばれる曲には、いくつかの共通点があります。まず、テンポが速い曲が選ばれやすい傾向にあります。また、旋律が一度上がってから下がるものや、単純すぎない程度に複雑な曲、いきなり曲調が変わる曲なども選ばれやすいです。 具体的な例として、イギリスで行われたアンケートでは、レディーガガの「バッド・ロマンス」が... 続きを読む
2024年1月20日
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日本の音楽伝承:和紙の力
今回のブログでは、日本の音楽伝承と和紙の役割について探ります。日本の音楽は口伝によって受け継がれ、五線譜を用いていないため、保存されているものが少なく、後世に伝わりにくいです。 しかし、和紙の耐久性は西洋の紙とは比較にならず、経年劣化がほとんどありません。これは、和紙が口伝による音楽の記録を保存するのに適していることを意味します。和紙に記録された音楽は何世紀にもわたって保存され、後世の人々に伝えることができます。 次回のブログでは、紙の進化と音楽伝承の交差点に焦点を当てます。ギリシャ人が... 続きを読む
2024年1月20日
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音楽と発酵: レシピと音楽
皆さん、こんにちは。このシリーズの最終回では、音楽を聴きながら作る麹を使ったレシピを紹介したいと思います。 音楽と料理は、共に私たちの生活を豊かにする芸術です。音楽は心を癒し、料理は身体を満たします。そして、これら二つが組み合わさると、それぞれの魅力が一層引き立ちます。 例えば、甘酒を作るときには、リラックスできるクラシック音楽を聴くことをおすすめします。クラシック音楽の穏やかなメロディーとリズムは、甘酒の優しい甘さと相性が良いです。また、塩こうじを作るときには、元気が出るポップ音楽を聴... 続きを読む
2024年1月20日
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音楽の表現:五線譜と口伝の力
今回のブログでは、音楽の表現方法としての五線譜と口伝の力について探ります。五線譜は、音楽を視覚的に表現し、演奏者が音楽を理解しやすくするための重要なツールです。しかし、五線譜だけでは音楽の全てを表現することはできません。音楽は感情的な要素を含む非言語的な芸術であり、その感情的な要素は五線譜だけでは捉えきれません。 一方、口伝による伝承は、音楽の感情的な要素や演奏者の解釈を伝えるのに非常に適しています。口伝による伝承は、演奏者が自分の感情や解釈を音楽に直接注入することを可能にします。これによ... 続きを読む
2024年1月19日
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音楽と発酵: 科学的な視点
皆さん、こんにちは。前回は音楽と発酵の歴史について見てきましたが、今回はその科学的な視点から探っていきたいと思います。 音楽が微生物の活動にどのように影響を与えるかについての研究が進んでいます。例えば、ある研究所の試験醸造では、音楽振動を与えた仕込みタンクは酵母菌が活発に働き、発酵に要する日数も2日間短縮されたとの報告があります。また、瓶詰して半年間ねかせ、試飲・官能テストをしたところ、「香りがたかく芳醇」「のどごしがすっきりしている」といった評価が得られたといいます。 これらの研究結果は... 続きを読む
2024年1月19日
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新春の和食とピアノ:冬の響き(第3部)
皆さん、こんにちは。前回は豆腐チゲと鍋セット、そしてそれに合う音楽についてお話しました。今回は、「八丁味噌煮込みうどん」とそれに合う音楽を紹介します。 八丁味噌煮込みうどん 八丁味噌煮込みうどんは、冬の寒さを忘れさせてくれる温かい料理です。濃厚な味噌ベースのスープと、もちもちとしたうどんが絶妙に組み合わさっています。家族や友人との団らんの時間にぴったりです。 音楽との共有 八丁味噌煮込みうどんに合う音楽としては、穏やかで美しいメロディがおすすめです。例えば、モーツァルトの「ピアノソナ... 続きを読む
2024年1月18日
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音楽の記譜法:西洋と日本の比較
今回のブログでは、西洋音楽の記譜法と日本音楽の口伝との間の比較について探ります。西洋音楽の記譜法は、五線譜と音部記号を用いて音の高さを正確に表現することができます。これにより、作曲家の意図を正確に伝え、演奏者がそれを忠実に再現することが可能になります。 一方、日本音楽は口伝によるものであり、その伝承方法は正確さに欠けるかもしれません。しかし、音楽が非言語による抽象芸術であることからすると、日本音楽の伝承による発展は決して劣っていないと言えます。口伝による伝承は、音楽の感情的な要素や演奏者の... 続きを読む
2024年1月18日
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音楽と発酵: 予想外のシンフォニー
皆さん、こんにちは。寒い日が続いていますが、いかがお過ごしでしょうか?私は寒い日には自家製の甘酒を飲んでいます。米麹から作る甘酒にはアルコールは含まれないので、厳密にはお酒ではありませんよ。(笑)今日は一緒に、音楽と発酵の歴史について見ていきたいと思います。 まず、音楽と発酵は、一見すると無関係な二つの要素に思えますが、実は深いつながりがあります。例えば、ある自然酒づくりの酒蔵では、今でも蔵人たちは唄を歌いながらお酒を仕込んでいます。最初のうちは眠気覚ましのつもりだったようですが、歌いなが... 続きを読む
2024年1月18日
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新春の和食とピアノ:冬の響き(第2部)
皆さん、こんにちは。前回は新春の特別なランチと音楽についてお話しました。今回は、具体的な料理とそれに合う音楽を紹介します。 豆腐チゲと鍋セット 豆腐チゲと鍋セットは、冬の寒さを忘れさせてくれる温かい料理です。スパイシーな豆腐チゲと、さまざまな具材が入った鍋セットは、家族や友人との団らんの時間にぴったりです。 音楽との共有 豆腐チゲと鍋セットに合う音楽としては、元気でリズミカルな曲がおすすめです。例えば、ジャズのリズムや、明るいメロディのクラシック音楽などが良いでしょう。 まとめ ... 続きを読む
2024年1月17日
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五線譜の奥深さ:音域をカバーするための工夫
「今回のブログでは、五線譜がどのようにしてピアノの広範囲な音域をカバーすることができるのか、その工夫について探ります。五線譜は、音楽を視覚的に表現し、演奏者が音楽を理解しやすくするための重要なツールです。しかし、ピアノのキーは88もありますから、それら全てをどうやって表記するかという課題が生じます。 その解決策として、「加線」という短い線が必要になりました。また、8、15、22といった数字を付すことによって、1、2、3オクターブの音域をカバーすることが出来ます。8は1オクターブですが、2オクターブは8×2... 続きを読む
2024年1月17日
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新春の和食と音楽の響き
皆さん、こんにちは。新年が始まり、新たな一年のスタートを切りました。今日は、新春の特別なランチと音楽についてお話ししたいと思います。 新春の和食 新年には、「新春特別和膳」が料亭のメニューに並びます。蕎麦や刺身、牡蠣のフライなど、一つ一つが丁寧に調理され、美味しい料理として提供されます。また、親戚と一緒に「豆腐チゲと鍋セット」や「八丁味噌煮込みうどん」など、テーブルの上でコンロに火をつける冬らしい料理を楽しむこともあります。 音楽との共有 ランチの後は、音楽についての会話が盛り上がる... 続きを読む
2024年1月16日
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音楽の記号:ト音記号、ヘ音記号、そしてハ音記号
今回のブログでは、音楽の記号、特にト音記号、ヘ音記号、そしてハ音記号について探ります。これらの記号は、五線譜上で音の高さを示すための重要なツールです。 ピアノという楽器は音域が広いため、高音部記号(ト音記号)と低音部記号(ヘ音記号)の両方を使用します。これにより、演奏者は幅広い音域を表現することができます。 一方、中音域を担当する楽器では、中音部記号と呼ばれるハ音記号が用いられます。 ピアノという広範囲をカバーする楽器の特性ゆえに、ピアノ学習者は、これらの音部記号を読む必要が生じます。... 続きを読む
2024年1月16日
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四線譜と音楽の進化:グイード・ダレッツォとドレミファソラの発明
みなさん、こんにちは。昨日のブログ「ゼロから五へ」では、五線譜についてお話ししました。今回は、予定を変更して、四線譜についてのお話になります。 キアラ・フルゴーニ女史によって書かれた「中世の発明品・普及品」のリストには、「サンタクロース」「トランプ」「ベルト」「とんがり帽子」「フォーク」「取り外し可能な袖」「メガネ」「パスタ」などがあり、大変面白いものです。このリストは、「軽やかなユーモアとともに書かれた中世の発明辞典」と評されています。 この書籍の中に、「四線譜 ( tertagramma )」という... 続きを読む
2024年1月15日
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五線譜の歴史:ゼロから五へ
今回のブログでは、五線譜の歴史とその進化について探ります。五線譜は、音楽を視覚的に表現し、演奏者が音楽を理解しやすくするための重要なツールです。最初はラテン語の文字だけで表現されていましたが、やがて音高を示すために線が使われるようになりました。 五線譜の発展は、時間とともに進化しました。最初は1本の線だけでしたが、その後4本、5本と増え、一時は18本にまでなりました。しかし、最終的には現在の5本に落ち着きました。 次回のブログでは、「ト音記号、ヘ音記号、ハ音記号の誕生」について詳しく見ていきま... 続きを読む
2024年1月15日
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音楽の旅:ドレミファソラシドの誕生
「前回のブログで触れたグイード・ダレッツォの「グイードの手」から、今回はその発展形である「ドレミファソラシド」の音名について探ります。 この音名は、グレゴリア聖歌の「聖ヨハネ賛歌」から由来しています。 しかし、「シ」に関しては音も歌詞も対応していません。それは後世に追加され、「Sancte Ioannes」の頭文字「Si」から取られました。 また、「ド」については、元々は「Ut」と呼ばれていましたが、発音がしにくいため、「Dominus(主)」の「Do」に変更されました。フランスでは今でも「ド」のことを「Ut」と呼... 続きを読む
2024年1月14日
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メフィスト・ポルカ:悪魔からのインスピレーション
こんにちは、皆さん。今日は、昨日に引き続き、フランツ・リストの作品についてお話しします。 今回の主役は「メフィスト・ポルカ」です。しかし、その前に、「メフィスト」が何なのか、簡単に触れておきましょう。メフィストは、一般的に悪魔として解釈される存在で、16世紀ドイツのファウスト伝説やそれに材を取った文学作品に登場します。 リストはよほどメフィストが好きだったのか、5曲のメフィスト・ワルツを書いている間に、メフィスト・ポルカまで書いていたのです。彼は晩年、修道生活をしていましたので、その中で、神... 続きを読む
2024年1月14日
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メフィスト・ワルツ:悪魔からインスピレーションを得た音楽の旅
こんにちは、皆さん。今日は、フランツ・リストの「メフィスト・ワルツ」についてお話ししましょう。この曲は、多くのピアノ学習者にとって、技巧的に難解な挑戦として知られています。しかし、その背後には、悪魔「メフィスト」からインスピレーションを得た興味深い物語があります。 メフィスト・ワルツとは? 「メフィスト・ワルツ」は、フランツ・リストが作曲した一連のピアノ曲で、その中でも第1番が最も有名です。しかし、実はこのシリーズには、第1番から第5番までの全5曲が存在します。それぞれの曲は、リストが悪魔「メ... 続きを読む
2024年1月13日
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「音楽の進化:五線譜とその影響」
今回のブログでは、西洋音楽における五線譜の発展とその影響について探ります。五線譜は、音楽を視覚的に表現し、演奏者が音楽を理解しやすくするための重要なツールです。これは、グイード・ダレッツォの「グイードの手」のような初期の記譜法から進化しました。 五線譜は、音楽の精密さと複雑さを捉える能力により、西洋音楽における譜読みの重視に大いに貢献しました。それは、作曲家が自分の意図を正確に伝え、演奏者がそれを忠実に再現するための手段を提供します。 次回のブログでは、このテーマをさらに深掘りし、五線譜... 続きを読む
2024年1月13日
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音楽伝承の交差点:グイードの手と五線譜
今回のブログでは、グイード・ダレッツォがキリスト教音楽にどのように貢献したかに焦点を当てます。 彼が開発した「グイードの手」は、音楽の記譜法と教育に革命をもたらしました。これは、音階の各音を特定の手の位置に関連付ける方法で、視覚的なエイドとして機能し、音楽理論の理解を深めるのに役立ちました。 この方法は、中世の修道院で広く採用され、聖歌の伝統を形成するのに重要な役割を果たしました。これにより、グイードはキリスト教音楽、特に聖歌の発展に大きな影響を与えました。 レッスンにご興味のある方は... 続きを読む
2024年1月12日