ウィステリア・ピアノクラス ♪WISTERIA Piano Class♪
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ウナギと音楽 その1
皆さん、こんにちは! 緊急事態宣言が解除されたこともあって、飲食産業は少しずつではありますが活気を取り戻しつつありますね。 昨日はちょっと贅沢してウナギを食べてきました。 動物や植物を題材にした曲は多く存在しますが、ウナギをテーマにした作品があることを皆さんご存知ですか? それについて後日のブログにご紹介したいと思います。 良い一日をお過ごし下さいね! (友人が注文した料理) (私が注文した料理) 続きを読む
2021年11月9日
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蕎麦をすするときの音 3 (完結編)
皆さん、こんにちは! さて、前回は「何故、日本人は蕎麦をすするようになったのか。」についてお話しました。 今日は、「いつ頃からどのように蕎麦をすするようになったのか。」ということを、その文化的背景に焦点を当てながら、音楽との関連ということも含めてご一緒に考えてみたいと思います。 蕎麦をすする行為の発祥起源は、江戸時代の江戸(現在の東京)にあると広く信じられています。江戸には商売をするために多くの人々が地方から流入しており、彼らは凌ぎを削り合う激しい競争社会で生き抜くことを余儀なくされておりま... 続きを読む
2021年11月9日
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蕎麦をすするときの音 2 (続編)
外国人の方より、「日本人はどうして蕎麦をすするのか?」と質問されたことがあります。そのときの私は、「自分はすすらないので分かりません。」という無粋な答しか思いつきませんでした。 それを機に、私はこの素朴な疑問を解明すべく追求に乗り出すことにしました。 まず、私の頭に思い浮かんだのは、「この行為は蕎麦に限ったことではなく、他の麺類にも共通しているということ」及び、「ワインやコーヒーのソムリエなども味の一部として香りを分析するためにこの行為を行っているということ」です。 ソムリエは液体の香りを嗅... 続きを読む
2021年11月8日
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蕎麦をすするときの音 1
昨日は、緊急事態宣言が解除されてから初めての会食をしてきました。 会食と言っても取引先の代表者と二人だけで、短時間の昼食をご一緒したに過ぎません。 アルコールやアクリル板の設置はありましたが、店内は閑散としていました。 蕎麦専門の小さい飲食店で、私はそこに初めて行きましたので、壁やテーブルに置かれてあった民芸品や手作りの小物が私の目を引きました。 蕎麦屋さんは、仕事上での会食をするには向かないとされています。 それは、麺をすする時の「音」がマナーに反すると考えられているからです。 それで私は... 続きを読む
2021年11月7日
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音の色彩⑤ 黄色い声 (最終回)
先日、友人との会話の中で、「黄色い声」という言葉を耳にしました。 甲高い声のことをそのように表現しますので、一般的には女性または子どもが興奮したときに発する音声を指す言葉です。 「でも、どうして黄色じゃないとならないの?」という疑問が湧きました。 そこで、語源と由来について調べてみたところ、次のことが分かりました。 まず、平安時代以前にあってはお経には声の高低が伴っており、それを音譜の代わりに墨で文字の横に書き込むといった手法が採られていたこと、及びその墨の色は様々であり、最も高い音は黄色で... 続きを読む
2021年11月6日
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音の色彩④ スクリャービン
皆さん、こんにちは! 先日より、音楽の中にある色彩感覚についてお話ししています。 今日は、「色聴があったかどうか不明な色彩的作曲家」をご紹介したいと思います。 こう書くと、「何のことか分からない」と言われてしまいそうですが、つまり「音楽そのものの中に色彩を見出すことは困難であるが、言動や記述の中にそれを見ることが出来る」というものです。 例えば、スクリャービンは交響曲第5番〈プロメテウス〉のために「色光ピアノ」というものを開発しました。 色光ピアノのパートは、スコア最上段に五線譜によって記載さ... 続きを読む
2021年11月5日
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音の色彩③ ドビュッシー
皆さん、こんにちは! 前回は「音聴の鋭い作曲家」としてメシアンを取り上げましたが、同氏は自分の他にも極めて色彩的な音楽を創作した人々の例をいくつか挙げています。 筆頭に上がるのがドビュッシーで、彼は好きな色について聞かれたときに「violet すみれ色」と答えたと言われています メシアンはドビュッシーの作品について、「何千もの色彩があり、和音の色彩に対する比類なき愛情が溢れている。」と語っています。 ちょっと意外だったのは、メシアンが色彩的と評している作曲家の中に、ワーグナー、ムソルグスキー、ストラ... 続きを読む
2021年10月5日
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音の色彩② メシアン
皆さん、こんにちは! 今日も前回に続いて「音の色彩」についてお話ししたいと思います。 「色聴」と言うと、多くの方々の頭に浮かぶのは、ラフマニノフの「音の絵」とかムソルグスキーの「展覧会の絵」など、タイトルからして明らかなる視覚的な意図をもって創作された作品群だと思います。 私はまず第一に、オリヴィエ・メシアンを思い浮かべました。 それは私が学生時代から同作曲家による作品を好んでいたことや、2008年の同氏生誕100周年記念に因んで幾つかのピアノ曲を公開演奏したことなどに拠るものです。 さて、同作曲家... 続きを読む
2021年10月4日
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音の色彩① 色聴という共感覚
皆さん、こんにちは! ピアノを習っていらっしゃる方は、先生から「もっと温かい音色で」とか「柔らかい音色で」などと言われたことがあるのではないでしょうか。 このように、音に色があるということは、ピアノの世界では当たり前のこととして認識されています。 しかしこうした一般的な能力とはまた別に、音楽を聴く時や音を頭に思いう浮かべながら楽譜を読む時、それに対応する具体的な色彩が見えるといった特殊な能力を持っている人々がいます。 それは複数の知覚が同時に影響し合うことによってもたらされる現象であ... 続きを読む
2021年10月4日
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ペットのためのピアノ その2(続編) Pets’ Piano part 2
皆さん、こんにちは! 今日は、先日お話した「ペットのためにあるピアノ」という意味の解き明かしをしたいと思います。 人間の可聴範囲を超える低い音として標準外のピアノに付加されている鍵盤について、私の生徒が「それらのピアノはペットに音楽を聴かせるためにあるんだよね?」と聞いた記事の続編です。 その生徒は、人間の可聴領域が他の多くの生物のそれより狭いことを指したのです。 しかし、こういったピアノの音を聴かせるために飼えるペットはかなり限られています。 それは、多くの生物が高周波音に対する鋭敏な聴覚... 続きを読む
2021年10月4日
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ペットのためのピアノ その1 Pets’ piano part 1
皆さん、こんにちは! 標準的なピアノの鍵盤が88個あることは、皆さんご存知ですよね。 ベーゼンドルファーのグランドには、最低音を長3度低いF(ファ)まで4鍵を拡張して92鍵にしたものや、インペリアルモデルと称される97鍵あるピアノもあります。 102鍵のStephen Paulello(フランス)や、108鍵のSTUART & SONS(オーストラリア)はあまり知られていないのではないかと思います。 付加されているそれらの鍵盤は、左側つまり低い音の側にあります。 一般に確立されている人間の可聴周波数帯域は20Hz~20,000Hzですが、ほとんどの人... 続きを読む
2021年10月3日
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魚の出世に学ぶ(英語版)Learn from the advancement of fish
昨日はイナダとハマチについて書きました。 外国人の方から「面白い」というコメントを頂いたので、英語でも書いてみました。 写真は私が注文した「煮付け」と同じ料理です。 Yesterday I dined out with my friend after a long lapse. As there were various choices in the menu at the Japanese-style restaurant, it was difficult for me to make up my mind on only one. Finally, I decided to order the cuisine Inada cooked in soy sauce as a set menu. As a matter of fact, I didn’t know anything about that f... 続きを読む
2021年10月2日
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魚の出世に学ぶ
皆さん こんにちは! 緊急事態宣言下でステイホームの生活が続いていますね。 私は昨日、久々に外食を楽しみました。 メニューが豊富で迷ったのですが、結局、刺身とイナダの煮付けを注文しました。 実は、私は「イナダ」というものを知らなかったので、同席していた友人に聞いたところ、出世魚の一種であることを知りました。 出世魚というのは、成長とともに名前が変わる魚のことです。 inada inada2 いなだ(料理前) いなだ(料理後) 単に大きくなるというだけでは出世魚とは認められず、味や風格が上がっていく魚に限ら... 続きを読む
2021年10月1日
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中秋の名月 Harvest Moon
今年の「中秋の名月」は明日21日ですね。「中秋の名月」は「芋名月」とも呼ばれるもので、秋の夜空を美しく飾ります。しかし、「中秋の名月」は、必ずしも「満月」になるとは限らないのです。 国立天文台によると、その理由は2つあります。1つは「中秋の名月」は太陰太陽暦の日付(新月からの日数)で決まるのに対し、「満月」は太陽、地球、月の位置関係によって決定されるからです。もう1つ、月の公転軌道が楕円形なので、新月から満月までの日数が変わるということも関係しています。 今年は8年ぶりに「中秋の名月」と「満月」が同... 続きを読む
2021年9月20日
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防音対策グッズ
ご自宅でピアノを教えてらっしゃる先生と、防音対策についてお話しする機会がありました。 その先生は、グランドピアノの下部に、ホワイトキューオンなどの吸音材を設置してらっしゃるそうです。 その先生は、「楽器本体にピッタリくっつけるより、数センチほど隙間をあけた方が効果が高いような気がする」と仰いました。 その先生のお感じになったことは、私も体験しています。 私の教室では以前、現在の防音装置を導入する前は、「スーパーエコパネルGP」というグランドピアノの下部に装着する防音グッズを使用していました。 ... 続きを読む
2021年9月19日
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オンラインレッスン環境
皆さん、こんにちは! 「オンラインレッスンで使用する端末に適しているのは、スマホとタブレットのどちらですか?」という質問を受けました。 実は、ウィステリア・ピアノクラスでは「スマホ」も「タブレット」も使っていません! スマートフォンは画面が小さい上に、カメラの角度を固定するのが大変です。 電話や通知で邪魔が入る可能性もありますし、チャット画面や他のアプリを開くと相手の映像が見えなくなるといったことも起こり得ます。 タブレットに対する評価は、基本的にスマートフォンに対するものとあまり変... 続きを読む
2021年9月12日
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お報せ
本日、ピアノ教室内の除菌消毒クリーニングを実施しました。 ウィステリア・ピアノクラスは、これからもなお一層、衛生面には特に気を付けながら運営してゆく所存でおります。 下記ウェブサイト「教室案内」よりレッスン室の写真をご覧になれます。 レッスンにご興味のご興味のある方は、お気軽に下記URLよりお問い合わせ下さい。 https://wisteria-piano.com/index.html 続きを読む
2021年8月16日
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アメリカから・・・
米国に滞在中の生徒から、帰国の連絡が入りました。 コロナの関係で出国が難しく、予定より1週間遅れで日本に着くそうです。 すぐにでもピアノのレッスンを再開したいところですが、まずは3週間の自主隔離期間を設けて頂くことにしました。 このように、他人への配慮をして下さる生徒さんを持っていることを誇りに思っています。 ウィステリア・ピアノクラスでは、明後日に業者さんによる除菌消毒作業を実施いたします。 レッスンに興味のある方はお気軽に、下記URLよりお問い合わせ下さい。 https://wisteria-piano.com/index.html 続きを読む
2021年8月14日
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健康とピアノ
2年ほど前になりますが、「ピアノで自殺を防げる」といった内容の記事を読んだことがあります。 そのときはあまり気に留めず読み過ごしたのですが、今コロナ禍にあって子供たちの3割程度がうつ病にかかっていると聞いてから、改めてこの問題について考え始めました。 ピアノ教室に通っている方々は、子どもは勿論のこと、大人の方も鬱になりにくいのだそうです。 それは一対一での講師と生徒のコミュニケーションの中で、「楽しい」という感覚を共有することと「上達する」という前向きな心を持つことが出来るからです。 ウィステ... 続きを読む
2021年8月13日
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セミの合唱
暑い日が続いていますが、皆様お元気でお過ごしでしょうか? 今日は朝からずっとセミの鳴き声が続いているので、「一体、何の種類のセミだろう?」という聴音!にチャレンジすることにしました。 午前中はミンミンゼミの大合唱が華々しく、午後になるとアブラゼミのジリジリジリという油で揚げるような声が優勢になりました。その中で、ニイニイゼミと思われるチーという高い声が一日中鳴り響いています。チッチッチッと単調ながらも規則的なリズムを刻んでいるのはチッチゼミだと分かりました。ジーンジーンと連続して長音を発して... 続きを読む
2021年8月6日