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音楽の総合的な見方

  本日は寒い雨の1日でした。外に出るのが億劫になってしまいますね。

 先日の公開録音コンサートと同じく、巣鴨駅すぐそばの東音ホールにてPEER LEARNING(ピア・ラーニング)という、みんなで考えながら感じて分かち合う講座が開かれました。今回の講座料金は無料で、何だか申し訳なく感じてしまいました・・・。そして、担当の講師が4人であり、短い時間の中でそれぞれが自分の番になって意見をまとめてレクチャーされました。

 石川裕司先生は小学校の音楽授業とピアノ学習との関連について、お話をされました。ピアノを小学校卒業するまでに学んでいた学生さんや、音楽教員養成もしくは芸術課程音楽に在籍する学生さんを対象にアンケート調査しました。調査対象者のレッスン開始時期は小学校入学前までというケースが圧倒的に多く、全体の72%でした。残りの小学校入学して以降に開始した学生さんは全体の28%で、年齢が上がるにつれパーセンテージとして減っていきますね。学校の音楽授業は役だったかどうかにおいては、プラスになったと答えた人が圧倒的に多かったですね。中には役立たなかったという人もいましたが、その理由は学校教育現場での偏りなどです。鑑賞、グループ活動、授業での発言が主な理由です。また、ペーパーテストで教科書で言ってる事をただ覚えて、高い点数を取る教育システムへの限界や偏りにおいては、私もいくつか疑問があるなと思いました。私が小学生だった時の記憶をたどると、女子なら何とか点数は取れますが、男子は比較的酷い点数の子が多かったのを覚えています。

 中村明子先生はお父さんが活躍するピアノ教室についてお話をされました。ピアノ教室といえば、お母さんが必ずレッスンに同伴するのが当たり前とされ、女子校のノリのような世界でした。しかし、最近はイクメンという言葉が当たり前のようになり、男性が育児に参加する時代へと転換しました。男性が好きな楽曲といえば、ロック、ジャズやポップスといったものが多いので、バンド歴のあるお父さんと生徒さんが親子セッションや連弾をやったりと、様々なパフォーマンスや工夫をされています。明子先生はバスティン教材を主としてレッスン展開され、その他日本人に馴染みあるポップスを取り上げて発表会で扱うなどの工夫をされています。バスティンの夏季集中講座で担当講師をしていたので、それを受講した私も共感出来る面はありました。

 本多昌子先生は古典派のピアノソナタの演奏法として、お話をされました。今の時代のピアノとベートーヴェンなどが生きていた頃の物と比べて、鍵盤の幅が狭かった事に加えて膝でペダルを押し上げるタイプの物だったのです。また、ドイツ人ヴァイオリニストと室内楽共演をされた時のエピソードで、本物のベートーヴェンの楽譜はpp(ピアニッシモ)かff(フォルテッシモ)などの荒々しいコントラストくらいしか書かなかったらしく、mf(メゾフォルテ)やmp(メゾピアノ)の表記がないそうです。fもしくはpはTempoⅠ(テンポ・プリモ)の意味を持つそうです。ちなみに、ffは幅広い表現だそうです。ベートーヴェン自身は調性へのこだわりもあり、変ホ長調=英雄的なもの、ハ短調=悲劇的な音楽、ヘ短調=情熱的な音楽だったそうです。ピアノソナタの演奏においては、第1主題のモチーフと第2主題のメロディーがいかに対照的であり、その演奏表現法の音色の出し方についてお話をされました。

 諏訪幹雄先生は、音楽に関わって今感じている事についてお話をされました。ピアノ学習者や講師などにありがちなお話ですが、視覚的に音符や臨時記号の数だけで楽譜を見て、演奏がいかに難しいかと判断しがちです。そのため、楽曲の良さを活かせないまま音を拾うだけで終わってしまい、歌心などの表現力がいかに不足してるかという事です。人間の感情や自然界など様々な事をテーマにして楽曲は作られてるので、音の空間を作る事から始まります。音楽を生み出すために、種をまいて物を産み出し、自分で考えて表現する力を育てる事が人の心をいかに動かすかという事ですね。作曲専攻の私も楽曲表現や音色のこだわりにおいては、共感できる面は多々ありました。特に声楽専攻の学生さんは普段から様々な言葉に触れている影響もあり、感情を込めて演奏表現するのが得意ですね。

 なかなか参考になるお話でした!!

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