音大受験生のソルフェージュ・楽典・副科ピアノ諸々
このところ、
「その先をゆくソルフェージュ」
や
「深掘りするフォルマシオンミュジカル」
の生徒さんのレッスンを主に
書いておりましたが、
今日は
普通の音高・音大受験生の場合
を書きたいと思います。
当音楽学院には
さまざまな科の受験生が
「おまとめ副科」を
受講しに来てくださいます!
担当は
指導歴40年近く
数々の音大にのべ100人以上
(数え切れないくらい)合格させてきた
東京藝術大学作曲科
大学院修了の講師です。
まず~~ブラスバンドで頑張ってきて、
かなり専門には自信がある・・・
でも、副科は慌てて
準備をすることになった
例をあげます。
*「管楽器希望のA君」
ピアノは子供のころ習っていて、
ツェルニー30番に入ったこともあるので
少し前から復習がてらに指を動かしつつ、
受験で弾くソナタの練習。
また・・・
後で書きますが、
とにかく「ピアノ」と
どれだけ親しんできた時間を持っているか?
は副科の全てに通じますので、
試験曲だけのパフォーマンスで
終われないピアノのレッスンが必要です。
楽典は自力で少し勉強を始めていましたが、
ポコポコ穴抜けがありましたので、
穴埋めをしつつ。
聴音は、一番苦手で、
まず「楽譜をおこす」ことの基本から。
「〇調〇拍子」
と1回の掛け声でサッと準備譜面が
書けない・・・・。
↑
これも、専門だけやってきた方には
多いので~~大丈夫です。
その段階から慣れていただきます。
次は~
順次進行の音はOKだけれど、
跳躍すると
それが4度なのか6度なのか??
にぶちあたり、
跳躍音程に耳が沿っていくことの練習。
次は
「〇拍子なりの音価で
楽譜を作成する」
ということに時間がかかってしまい
3~4回の試験時の短時間に
書くことが出来ません。
その場合
ゴールである
入試までの期間を鑑み、
拍子と音価と楽譜を
様々な楽譜の例をあげながら
学びます。
最後は、
頭の中に、すべて入った後、
「音もわかる」
「どう書いたら良いかもわかる」
だけど・・・
音と同時に手が動かせない!
↑
これもよくあるパターンです。
聴音の試験の場合、
入試の段階では
ほぼ100%ピアノの音で行われます。
なので、
「ピアノの音」
に慣れているかどうか?
に反応速度はかかってくることが多いのです。
そのため、
ピアノ科志望の場合は、
ピアノの音における反応は
子供のころからの蓄積があるので
非常に有利です。
*****
(但し、音大に入って
ピアノ以外の楽器での
聴音をする機会がありますと
びっくりするほど
とまどったりしますから、
「耳」に過剰な自信は禁物です。
私の場合がそうでした。
ピアノの聴音なら
無調でも変拍子でも
OKだと自負していましたが
音大で木管五重奏の
聴音をした時の焦りといったら!
楽器が違うと中央Cも、
一瞬戸惑います
*****
緩和休題
管楽器、弦楽器、声楽の場合、
どのような音楽の入口を持っていたか?
にもよりますが、
ピアノに親しんでいない場合は~
まず、「ピアノでの音」
に慣れることが必要で、
大抵の場合、
副科ピアノの試験曲のみに頼らず、
「ピアノのレッスン」を
強化します。
また、
旋律はなんとかなっても、
4声体の和声の聴音
(これは入試には無い音大もあります)
が必要な大学が第一志望の場合は、
まず2声から・・・
3声、4声と
順に音を増やして行きながら
慣らしてゆきます。
(入試まで時間のある場合には、
さまざまなカデンツの出来具合などを
和音の形態として勉強すると
早く理解できるようです)
また、
新曲視唱や
リズム問題なども
ゴールを見据えて、
そこまでの受験生の時間を鑑みて
準備してまいります。
ただ、
入試問題を解くためだけの
時間にはしたくなく、
「音楽的」な
準備を心掛けています。
楽典でしかお目にかからない
人も多いクレ。
アルト記号(ヴィオラの方はOK)や
テノール記号
(チェロやトロンボーンの方はOK)
も、
美しい伴奏のついた歌を歌いながら
ス~ッと親しんでゆけるような
課題をご用意しています。
管楽器のメロディー楽器の方の中には
ヘ音記号も
少し抵抗がある方もおり、
クレに慣れることは本当に大事です!
**「声楽科希望のB君」
中学時代に合唱部で活躍し、
ずっとやっていきたいと決意。
しかし、
今まで、ピアノも習ったこともなく、
全てが「1」から。
そのため、高校生になってから
早い段階でいらっしゃいました。
この場合には・・・
とにかく
「1」にも「2」にも
ピアノです!
ピアノを弾いていないと、
大譜表も読めませんし、
聴音も楽典もクレも始まりません。
小さなお子さんと違って
音の読み方、
楽譜の成り立ちは
ピアノを弾いているだけで
おおかた
理解できてゆくのが
利点です。
本当に
ピアノ・ピアノ・ピアノ!!
そして
そのピアノ譜を元に
時折の楽典で全体像を話します。
次に
楽譜を書く練習をし
(これもピアノ譜でたくさんの
楽譜を「見る」ことをしなければ
書けないので)
他のことは少しずつ・・・。
ピアノが進んで
付点音符も弾け
G-dur D-dur
Fーdur B-dur
が弾ける頃には
応用しながら楽譜が
書けるようになってきます。
もちろん、
全て100%出来るようにならないと
合格できないわけではありません。
が、
今後「音楽」をやっていこう~
と思ったならば、
音大受験があろうがなかろうが・・
必要最低限の基礎を築く時間は
必要です。
それが何科であっても・・・。
2パターンの受験生の
個別カリキュラムを
書きましたが
受験生は10人10通りです。
是非、貴方にあったカリキュラムで
「合格」
そして
「その先の音楽をする人生」
にとって有意義な勉強時間を
お手伝いします!
「その先をゆくソルフェージュ」
や
「深掘りするフォルマシオンミュジカル」
の生徒さんのレッスンを主に
書いておりましたが、
今日は
普通の音高・音大受験生の場合
を書きたいと思います。
当音楽学院には
さまざまな科の受験生が
「おまとめ副科」を
受講しに来てくださいます!
担当は
指導歴40年近く
数々の音大にのべ100人以上
(数え切れないくらい)合格させてきた
東京藝術大学作曲科
大学院修了の講師です。
まず~~ブラスバンドで頑張ってきて、
かなり専門には自信がある・・・
でも、副科は慌てて
準備をすることになった
例をあげます。
*「管楽器希望のA君」
ピアノは子供のころ習っていて、
ツェルニー30番に入ったこともあるので
少し前から復習がてらに指を動かしつつ、
受験で弾くソナタの練習。
また・・・
後で書きますが、
とにかく「ピアノ」と
どれだけ親しんできた時間を持っているか?
は副科の全てに通じますので、
試験曲だけのパフォーマンスで
終われないピアノのレッスンが必要です。
楽典は自力で少し勉強を始めていましたが、
ポコポコ穴抜けがありましたので、
穴埋めをしつつ。
聴音は、一番苦手で、
まず「楽譜をおこす」ことの基本から。
「〇調〇拍子」
と1回の掛け声でサッと準備譜面が
書けない・・・・。
↑
これも、専門だけやってきた方には
多いので~~大丈夫です。
その段階から慣れていただきます。
次は~
順次進行の音はOKだけれど、
跳躍すると
それが4度なのか6度なのか??
にぶちあたり、
跳躍音程に耳が沿っていくことの練習。
次は
「〇拍子なりの音価で
楽譜を作成する」
ということに時間がかかってしまい
3~4回の試験時の短時間に
書くことが出来ません。
その場合
ゴールである
入試までの期間を鑑み、
拍子と音価と楽譜を
様々な楽譜の例をあげながら
学びます。
最後は、
頭の中に、すべて入った後、
「音もわかる」
「どう書いたら良いかもわかる」
だけど・・・
音と同時に手が動かせない!
↑
これもよくあるパターンです。
聴音の試験の場合、
入試の段階では
ほぼ100%ピアノの音で行われます。
なので、
「ピアノの音」
に慣れているかどうか?
に反応速度はかかってくることが多いのです。
そのため、
ピアノ科志望の場合は、
ピアノの音における反応は
子供のころからの蓄積があるので
非常に有利です。
*****
(但し、音大に入って
ピアノ以外の楽器での
聴音をする機会がありますと
びっくりするほど
とまどったりしますから、
「耳」に過剰な自信は禁物です。
私の場合がそうでした。
ピアノの聴音なら
無調でも変拍子でも
OKだと自負していましたが
音大で木管五重奏の
聴音をした時の焦りといったら!
楽器が違うと中央Cも、
一瞬戸惑います
*****
緩和休題
管楽器、弦楽器、声楽の場合、
どのような音楽の入口を持っていたか?
にもよりますが、
ピアノに親しんでいない場合は~
まず、「ピアノでの音」
に慣れることが必要で、
大抵の場合、
副科ピアノの試験曲のみに頼らず、
「ピアノのレッスン」を
強化します。
また、
旋律はなんとかなっても、
4声体の和声の聴音
(これは入試には無い音大もあります)
が必要な大学が第一志望の場合は、
まず2声から・・・
3声、4声と
順に音を増やして行きながら
慣らしてゆきます。
(入試まで時間のある場合には、
さまざまなカデンツの出来具合などを
和音の形態として勉強すると
早く理解できるようです)
また、
新曲視唱や
リズム問題なども
ゴールを見据えて、
そこまでの受験生の時間を鑑みて
準備してまいります。
ただ、
入試問題を解くためだけの
時間にはしたくなく、
「音楽的」な
準備を心掛けています。
楽典でしかお目にかからない
人も多いクレ。
アルト記号(ヴィオラの方はOK)や
テノール記号
(チェロやトロンボーンの方はOK)
も、
美しい伴奏のついた歌を歌いながら
ス~ッと親しんでゆけるような
課題をご用意しています。
管楽器のメロディー楽器の方の中には
ヘ音記号も
少し抵抗がある方もおり、
クレに慣れることは本当に大事です!
**「声楽科希望のB君」
中学時代に合唱部で活躍し、
ずっとやっていきたいと決意。
しかし、
今まで、ピアノも習ったこともなく、
全てが「1」から。
そのため、高校生になってから
早い段階でいらっしゃいました。
この場合には・・・
とにかく
「1」にも「2」にも
ピアノです!
ピアノを弾いていないと、
大譜表も読めませんし、
聴音も楽典もクレも始まりません。
小さなお子さんと違って
音の読み方、
楽譜の成り立ちは
ピアノを弾いているだけで
おおかた
理解できてゆくのが
利点です。
本当に
ピアノ・ピアノ・ピアノ!!
そして
そのピアノ譜を元に
時折の楽典で全体像を話します。
次に
楽譜を書く練習をし
(これもピアノ譜でたくさんの
楽譜を「見る」ことをしなければ
書けないので)
他のことは少しずつ・・・。
ピアノが進んで
付点音符も弾け
G-dur D-dur
Fーdur B-dur
が弾ける頃には
応用しながら楽譜が
書けるようになってきます。
もちろん、
全て100%出来るようにならないと
合格できないわけではありません。
が、
今後「音楽」をやっていこう~
と思ったならば、
音大受験があろうがなかろうが・・
必要最低限の基礎を築く時間は
必要です。
それが何科であっても・・・。
2パターンの受験生の
個別カリキュラムを
書きましたが
受験生は10人10通りです。
是非、貴方にあったカリキュラムで
「合格」
そして
「その先の音楽をする人生」
にとって有意義な勉強時間を
お手伝いします!
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