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目の前の楽譜を信じすぎちゃいけない! その7 まとめ

これまで、ブラームスの間奏曲 作品117-2の楽譜について調べてきました。


旧ヘンレ版(1970年代に校訂された楽譜)を使っていた私が、ある記譜に疑問を持ち、調べ始めたのがきっかけでした。

色々と調べていった結果、同じ曲なのに何種類もの楽譜を持つことになりました。。。汗


調べていくなかで、思いがけず、

ブラームスが作品を創作

印刷用見本に校訂を加える

初版の出版

さらに改訂を加える

この流れを追体験することになりました!
面白かった〜!!
これぞリサーチの醍醐味。。。



結果的には、ヘンレ改訂新版の楽譜が一番信頼をおける楽譜だと思います。注解も詳しいですし。
最初からヘンレ改訂新版を使っていたら…とも思いますが、もしそうであればこのような追体験は出来なかったはず。

そういうわけで、充実したリサーチが出来たと思います。お金はかかりましたけどね。。。


少し脇にそれますが、私がこのリサーチ中に取り組んでいた時期、あるレッスン会員さんがシューマンの幻想曲を弾いていました。私が持っている楽譜は旧ヘンレ版ブラームス:ピアノ曲集と同じくヘンレ版のシューマン:ピアノ曲集で1983年出版。レッスン会員さんが持参したのが2003年出版の新しいヘンレ版の楽譜でした。
こちらの新旧ヘンレ版も、記譜が少し違いましたよ!!




また、リサーチをしていくなかで楽譜出版の問題点も目の当たりにしました。

私がヘンレ改訂新版のブラームス:間奏曲集作品117を購入した楽譜屋さんの同じ棚に、旧ヘンレ版のブラームス:ピアノ曲集の楽譜も売られていたのです。

同じヘンレ原典版なのに内容の異なる楽譜が、同じ棚に並んで売られているわけです。これは問題ですよ。
いまだに旧ヘンレ版が重版されている状態なのか?
日本国内にまだ在庫が残っているのか?

ヘンレ版の楽譜は表紙がシンプルなだけに、ぱっと見で新旧見分けがつかないのも多いに問題だと思います。ヘンレ改定新版は2013年出版ですから、もう10年近くもこのような状況なのでしょうか?

似たようなことはソナチネアルバムの全音楽譜出版社についても感じました。
その時のブログは過去の記事をご覧ください。




そういうわけで、その1から7まで続いたシリーズ。

目の前の楽譜を信じすぎちゃいけない!


原典版の楽譜であっても、何か疑問に感じたら徹底的にリサーチするべきだ、ということが分かりました。

リサーチすれば、自分が納得できる解釈にたどり着けるはず。

そして、作品と作曲家に対して、親近感や尊敬の念をより強く感じられますね。


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