楽器店講師から独立、世界的音楽家と出会い人生変わったお話

音大を卒業した私は、地域にある有名楽器店に就職しました。

音大卒業の進路としては、まあ無難です。

そこでは本当にたくさんの出会いと経験をすることができました。

仕事に恵まれ、精力的に働き、音楽をしていたのですが、

１０年以上働いた頃から、何か自分の中に違和感を感じ始めました。


なにか違う。

そこにいることが息苦しくなってきました。

この時代のことは、いつの日か詳しく記してみたいと思います。

もっとこうしたい、本当はこんなつもりじゃないのに・・・

というもやもやが膨らみ、周りとのギャップを感じ、

自分はおかしいのだろうかとさえ思えていました。


精神的にも肉体的にも疲れ始めていた頃、

長年お世話になった楽器店を離れる決意をし、

独立しました。

自宅でピアノ教室を立ち上げることになります。


夢だった独立でそれなりに満足していたのですが、

直後に、子供の頃からの友人である声楽家、

MICHIKO ILIEVAと再会、

そして、彼女のご主人である世界的音楽家

ILIAN ILIEVに出会います。


この友人夫妻との再会、出会いが私の人生を１８０度変えました。

よく雷を打たれた程の衝撃、といいますが、

まさに、それを体感することとなるのです。


彼らは、音色、サウンドの質、美しさ、豊かさを

プリンシパル、信念の一つとし、

それを体現している音楽家でした。


ただただ、綺麗な音、というのとも違う。

もっと自由で、もっと自然、もっと真理。

有無を言わせない、圧倒的。

私達の身体の機能と楽器の機能を無駄なく生かした『音色』『サウンド』。


彼らのサウンドに出会ったとき、

私の眠っていた本能の部分が反応し、

自然と振動し始めたような感覚でした。


また、私が長年抱えていた、演奏や指導での疑問、

なぜ出来ないんだろう、

なぜ心地よくないんだろう、

という違和感を、

様々な角度から、提案してくれました。


身体の使い方、様々な知識、それから、思考まで。

私の考えていた、こうあるべき、これが一般的なんだ、

という概念が、ことごとく覆されて行きました。


でも、その『くつがえし』は

否定されて辛いどころか、

とても爽快で、腑に落ちて、心地よく、安堵する感覚でした。


実は心の奥底で、こう思っちゃいけない、こうあるべき、

という制限、ブロックがあっただけだということにも気づきました。


実は私って、内心そう思ってたんだ、と

新しい自分を知ることは、

自分を肯定されている気持ちでもあり、

長年、しらずしらずのうちに押し殺そうとしてきた部分が、

癒やされていくような感覚でもありました。


絡み合った糸が解けてゆく快感と、

自分が求めていたことが、

ここにあった！

という喜びを得ました。


彼等と共に、真理に近づきたいと確信し、

希望が持てる、可能性をもっと引き出し、喜びにつながる音楽家を育てる

IMAミュージックアカデミー ディレクター、

また、ソルフェージュ講師として関わることとなりました。


IMAとは、Integrated Music and Arts の頭文字です。

多角的に学び、それらを統合させ生きた音楽・芸術にする

といったところでしょうか。


そのIMAの講師陣たるや、そうそうたるメンバーです。

クラリネットの権威でありボディアウェアネスなど

楽器の垣根を超えて

指導者としても世界を飛び回っている音楽家 ILIAN ILIEV、

世界屈指のサウンドを持つ声楽家であり声のメカニズム講師

MICHIKO DATE ILIEVA 伊達路子、をはじめ、


ニューヨーク大学（NYU）アレクサンダー・テクニークの教授、

ブロードウェイの奏者、メトロポリタン歌劇場で３０年以上指導した音楽家など。

数年前には思いもしなかった素晴らしい音楽家たちに囲まれ、

IMA PIANOも立ち上げることとなり、

私の第２の音楽ライフが幕を開けることとなりました。




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