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ボストン美術館展

先日のリベンジ?!
行ってきました!ボストン美術館展!

どうだったか?
それはもう……。

行ってよかった。の一言です。
過去の同博物館で開催された大琳派展や、興福寺の特別展で阿修羅像に会えた時の感動が蘇り、嬉しくて、やっぱりどんなに忙しくても、何があっても来なくちゃいけなかったんだなぁ!来てよかった!と思ったのでした。

だって、一生のうちに出会えるかどうかという、これらがもし日本にいたら絶対国宝!という超傑作がこれでもかというくらい、惜しげもなく公開されているのです。

主に、ビゲロー、フェノロサ、岡倉天心らの日本美術コレクションを厳選した、約90点もの絵画、仏像、仏画、絵巻、水墨画、刀、能装束などが、今回、遥か海を渡って里帰りということだそうです。

「日本のものなのに、国外に持ち出して…」 などと、ちょっと穏やかならぬ気持ちを持っていたのは浅はかな私。実際に観たら、やっぱりそうではないと実感しました。それは、まず、すごく愛を感じたからでした。

数日前、「私、今度ボストン美術館展に行ってくる。なんでもね、び、びげろーという人と…、」と、この展覧会のことが話題に上った食事中、母が言った。
「前に家族で旅行したとき、三井寺にビゲローとフェノロサのお墓があったわねぇ?」
私、「フェノロサは、お能や音楽のことなんかでよくわかるけど、び、びげろー?なんだ?びげろって。」と言っているうち、あーーーーーーーーーっ!そうだった!!すっかり忘却の彼方であったこの名前、母のおかげでパッと思い出しました。 お恥ずかしい限り。

あの時、この美しき近江に眠る、このアメリカ人のお二人は、日本のことが大好きで、日本の美術品を理解し、愛し、集めてくれたんですね、、、、。明治政府の排仏毀釈令によって、寺院が二束三文で売りに出した美術品のことを、心を痛めながら、手を尽くして収集してくれた。私たちの国の貴重な文化財を守ってくれてありがとう、と家族でじーん…としたのでした。(あんなに感動してお墓に手を合わせたわりには、すっかり忘れていたこの私。)

それにしても、あまりにも素晴らしかったので、何から書いたらいいのか悩んでしまいます。

まず、久しぶりに再会した等伯の「龍虎図屏風」はやっぱりすごい。幽玄で力強く、ものすごい底知れないエネルギーを感じ、ぞーっとしました。

それから、100年ぶりに公開されたという、曽我蕭白の「雲龍図」は、おおっ!出た!!!というかんじです。でも、、。もちろん素晴らしい!けど、、、。でも、、、なんか違和感が。。胴体部分、真ん中の6曲がないからかな?それとも、琴平の奥書院で観る若冲が素晴らしいように、フェルメールはマウリッツハイス美術館で、あの国のあの光の中で観たから素晴らしかったように、やはりこういう場所で、こういうふうに張ってしまうと、勿体ないのかもしれないかなぁ。。

蕭白では、隠居した4人の老人が描かれた「商山四皓図屏風」が大好き。勢いがあって、ユーモラスです。

吉備真備(きびのまきび)の、遣唐使での活躍の様子が描かれた、4巻25mと長~い「吉備大臣入唐絵巻」は、色彩や精緻な細かい表現が素晴らしいだけでなく、ものすごく面白い漫画のようで奇想天外なストーリー。空は飛ぶし、超能力は使うし、荒唐無稽でわっくわく♪です。

表題の翻訳は?その名も「Minster Kibi`s Adventure in China!」
Oh、まさしくアドベンチャー!

でも、、すごい人で、み、見えない!この展覧会、40万人を突破するのでは?と言われてるのですから仕方がない!ですが、せめて、もう10cm背が高かったらだいぶ違うのになぁ…と思いながら、3列目くらいから精一杯の背伸びで、足が攣りそうになりながら必死で見た155cmの私でした。← そう、私、意外と小さいでしょ。ハッハッハッ。

あと、落ち着いた金色に輝く「弥勒菩薩立像」は、快慶の処女作。切れ長の目の端正なお顔、ちょっと腰をひねって、均整の取れたしなやかな肢体は優美秀麗。あまりの美しさに言葉を失い、見とれてしまいます。
発願も快慶。胎内に納められた、「亡き両親と師の菩提を弔うために」から、親を思う心、願い、祈り、…それはあまりに厳かで、、、思わず涙が出ました。


「芥子図屏風」は音楽のようです。リズムがあって、音が聞こえてきそうでした。

それからそれから、、。あぁ、、、とてもとても書ききれませんが、今回も素晴らしい芸術に触れることができ、またものすごくいい刺激を受け、いいピアノが弾けそうです。
行ってよかった。。

創作してくれてありがとう。集めてくれてありがとう。里帰りさせてくれてありがとう。

豊かな刺激をくれたこの「眼福展覧会」に、心からありがとう。




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