本番力を高めるために

私はピアニストとして演奏活動もしております。いかに本番というものが、メンタルに左右されるかというのは、実体験としてわかっています。

生徒さんが、発表会やコンクールで緊張する様子、気持ちは痛いほど理解できます。
そして、私の経験をもとに、緊張対策へのアドバイスをいつもしているのですが、
その中の幾つかを、今日はこちらのブログにも書いてみたいと思いますよ。

①どんな練習をしていても、常に誰かの前で演奏しているような気持ちになって弾きましょう。

②難しい箇所を何度も、何度も、練習していると、脳がその箇所を危険ゾーンとして記憶しますので、早い段階で難しい箇所の克服をしなくてはなりません。そのために、むやみやたらに、何度も弾いて脳や手が消耗するのを防いでください。何度も弾くより、どうしてそこの箇所が難しくなっているのか、自分の手の動きをよく観察して下さい。必ず悪い動きがあります。そこを直します。本番ではできるだけ、危険な箇所を減らして臨みましょう。

③意識を自分の中に向けると、すっごく緊張して混乱します。そういう時は、その意識を、聴いている人、あるいは、自分の体より外に向けてみて下さい。集中しているのに、意識は外に向けるというのは難しいですが、練習の時に試してみて下さい。

④緊張の原因は何か考えてみましょう。練習で緊張の原因を少しでも軽減できるのであれば、その部分を補強してください。例えば、暗譜がコワイ方は、左右にわけて覚えるとか、転調部分を頭で理解するなど、あらゆる工夫をしてみましょう。

⑤人前で演奏すると、体が硬くなるので、それに伴い心が閉ざされることがあります。
自分の演奏を聴いている人は、その演奏を好意をもって受け入れていくれていると思いましょう。そうすると、気持ちが晴れやかになりリラックスできます。

⑥あらゆる練習をやったので、あとは自分を信用して、笑顔で演奏してください。
そして音楽の本質は、楽しい時間であるということを忘れないように。ミスを怖がらず自由に演奏してください。

是非お試しくださいね。

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☆プロフィール
デトモルト音楽大学を首席で卒業。ロベルトシューマン　デュッセルドルフ音楽大学を国家演奏家資格を取得して卒業。イブラ国際音楽コンクールにて最優秀賞及びラヴェル特別賞を受賞。国内外の音楽祭や演奏会に出演。カワイ音楽振興会による日本ショパン協会主催パウゼシリーズに出演（カワイ表参道）、ＦＭ大阪のラジオ番組に出演など、多岐にわたり活躍中。ピティナ正会員。コンクール審査員、ピティナステップアドバイザー等で指導者としても活躍。
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