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金子三勇士さんピアノリサイタル /東京オペラシティコンサートホール

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https://www.operacity.jp/concert/

先日は東京オペラシティへ。
「ショパンvsリスト」と題して
二大巨匠の魅力を「対比」させることで
再発見するというテーマの
金子三勇士さんのピアノリサイタルに
行って参りました。
ナビゲートは文筆家で
文化芸術プロデューサーの
浦久俊彦さんです。

金子さんの演奏を聴くのは
3月のヤマハホールに続いて
今年2回目です。
その時の記事はこちら。
https://www.pianokyousitsu.com/piano/8566/blog/single-80464

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金子三勇士さんはお父様が日本人で
お母様がハンガリーの方。
6歳から10年ほど単身ハンガリーに渡り
研鑽を重ねてこられたそうです。
今年は日本とハンガリーの
外交関係開設150周年、
ポーランドとは国交樹立
100周年にあたるそうで、
この日はハンガリー大使もお見えでした。
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金子三勇士さんの演奏は
パワフルでメリハリがあり、
大きな会場のステージが
よくお似合いになると感じます。

その一方で繊細さもあり
リストの「コンソレーション第3番」は、
静かに満ちていく美しさに
引き込まれました。

トークはパワフルな演奏とはまたひと味違う、
丁寧で穏やかなお話振り。
ユーモアもあって
いつも作曲家や作品に対して
あたたかい目線をお持ちの印象です。
今回もショパンとリストとその作品を
リスペクトされながら、
家族のようなあたたかい気持ちで
向き合っていらっしゃるように感じました。
浦久さんのウィットに富んだ
お話も大変興味深く、
あっという間に時間が過ぎていきます。


ショパンとリストは
一緒に演奏することもあり、
友人でありライバルでもあったわけですが、
スポンサーのような存在であった女性たちの
「派閥争い」に巻き込まれるような形で、
仲違いをしてしまいます。
そして再び会うこともなく、
ショパンは38歳という若さで
病に倒れ亡くなってしまいます。
リストは友の早過ぎる死に、
大変落胆したと言われています。

リストはこの頃から作曲に
力を入れるようになり、
超絶技巧ばかりではなく、
芸術性を求めるような作品が
多く書かれるようになります。
今回のプログラムにもありました
「コンソレーション第3番」や、
有名な「愛の夢」も
この頃に書き直された作品です。

コンソレーションは日本語で「慰め」。
そして「愛の夢」には元になっている詩があり、
そこには、亡くなってから嘆いても遅いのだ。
「愛しうる限り愛せ。」と書かれています。
リストの胸中、様々な想像を掻き立てられます。


後半は一曲30分ほどもある大曲
ショパンのピアノソナタと
リストのピアノソナタを続けて
演奏されるという普段あまり
聴くことのできない貴重なプログラムでした。

時代や国境を越えて伝わってくる
ショパンとリストの思いや壮大な構想。
ピアノに託した未来。
二人の人生…。
演奏を聴きながら
深く考えさせられました。
演奏の後は一瞬会場が静まり返り、
割れんばかりの拍手が起こりました。

ショパンとリストは人生を賭けて
音楽の何を目指していたのか。
そこにどんな思いがあったのか。
私たちはそのような作品と
どう向き合っていけばいいのか。
演奏から一つのヒントを
いただいた気がいたします。


リストはショパンの倍ほどの
長い人生を送ったのですが、
ショパンが亡くなった後も
彼の曲をよく弾いたそうです。

弟子たちにもよくショパンの話をして、
「ショパンだったらそうは弾かない」と
自ら弾いて見せることもあったと
言われています。
ショパンの曲がこれほどまでに
知られるようになったのは、
リストのおかげでもあるようですね。


終演後、金子三勇士さんと浦久俊彦さんに
感謝をお伝えに伺いましたら、
「いえいえ」と少しはにかんだ笑顔で
応えてくださいましてお写真とサインも。
渾身のステージの直後にもかかわらず
お疲れも見せず、
舞台を降りてもあたたかな方でした。


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