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キーシン続き

私はキーシンの大ファンだ。
大ファンというと軽い感じがしてどうも嫌なのだが、大きく括るとファンということになるのだろう。

キーシンと同じ時代に生きていられことに、本当に感謝している。
たとえベートーベンやショパンとは違う時代に生まれてしまったとしても、それよりもキーシンと同じ時代がいい。
というほど好きだ。

先日のコンサートでは、2部のラフマニノフのプレリュードを聴いている間に何度も泣けてきた。

泣けると言っても、「メロディが美しくて」とかではない。

何だろう。

ずーっと聴いているうちに、「この曲はこんな曲だったのか」と思い始めて、それがどんどん膨らんできて、いつの間にか涙が出ている感じか。

私はよくキーシンのことを
「人間ではないと思う」
と言うのだが、まさにピアノを弾くために生まれてきた人、いや、妖精?か何かだと思う。
真剣にそう思う。
「ピアノを上手に弾く人間」ではないような気がする。

とにかく、今年のキーシンもやっぱり凄かった。

3曲のアンコールが終わったあとは、シンフォニーホールがまさに「総立ち」であった。


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