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シューベルト

今週は「リート」について
綴ってみたいと思います。
リートとはドイツ語で「歌曲」の意。
既存の詩に、メロディーと伴奏を
付けて完成されます。
長いものでも5分程度。
1つ1つが完結された音楽作品です。
作曲家の感性で、
どのようなメロディーライン、
伴奏リズムになるか異なるので、
同じ歌詞でも全く異なった音楽が
出来上がるケースもあります。

優れた「歌曲」とは
歌詞との一体感がある曲。
詩の内容とマッチしているかどうか。
その能力にもっとも長けていたのが、
短い人生(32歳)で誰よりも多い
合計600以上もの歌曲を作曲した
歌曲王「シューベルト」です。

「オペラアリア(歌)」が
オーケストラバックで
華やかに歌うのに比べ、

「リート」は主にピアノ伴奏で
密やかに心の悩みを歌う、
悲観的な曲が多くみられます。
リートがもっとも栄えたのは
18世紀末から19世紀。

革新的文学運動
シュトゥルム・ウント・ドラング
(独:Sturm und Drang)が
ドイツで起こり、
理性より感情の方が大事と主張する
作家が多く集まった時代。

その代表的人物にゲーテが存在します。
中学校の教科書でもお馴染みな歌曲、「魔王」
病気で魔王に誘惑される
息子を助けるため
馬に子供を載せ必死に
森を駆け抜けるお父さん。
しかし、目的地に到着した際、
息子は息をしていなかった…。
みなさんは、その昔、子供ながらに
どんな思いで聴いていましたか?
冒頭のオクターブの連打音は
ピアノにとって技巧的にも
類を見ないほどの難しさですが、

一刻でも早く息子を助けるために
急いで森をかけぬける
お父さんの気持ちになれば
苦労も少しやわらぎます。(笑)
これは本当です。

技術的な難しさにフォーカスするより
表現に集中することで、
弾きやすくなることがあるのです。

もう一つの歌曲は
『糸を紡ぐグレートヒェン』
こちらも同じくゲーテの詩。

紬ぐるまを回しつつ愛する
ファウストに思いを寄せる
グレートヒェン。

右手の16分音符の音形が
紬車を表しています。

歌詞の内容に合わせ、
ゆっくりと穏やかに回したり、
激しくなったりと
グレートヒェンの感情とともに
曲は進んでいきます。

クライマックスは、
彼の「キス」を思い出す瞬間。
一瞬音楽が止まります。
このように詩の内容と
密接な関係のリート。

伴奏者としても、歌詞、言葉を
よく理解する必要があります。

詩を研究しながら、
ドイツ語の言葉、形容詞の
豊富さにびっくりしました。

一見クールで、理屈っぽく思いがちな
ゲルマン系民族のドイツ人ですが、
ここまでロマンチストだとは!

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