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カバリエとフレディ 音楽の喜び

 今年10月モンセラート・カバリエが亡くなりました。カバリエといえば世界的なオペラ歌手。音楽の鑑賞の時間には必ず聴いたものでした。しかしその頃の私といえば、どうしても素晴らしい歌声ではなくメイクや髪形等々、一昔前のオペラ歌手の典型的な風貌に興味がいってしまうのでした。

 クラシックはそういった独特な雰囲気の世界です。例えば外見がカバリエそっくりの声楽の先生。たくさんおられます。話し方もなぜか日本語にちょっとイタリアなまりが入っておられます。この現象は声楽界独特の現象で、ピアノの先生で例えばブレンデルの外見を真似る先生はおられません(笑)

 また声楽の先生は、門下生に眉のお手入れ方法を伝授なさったり、髪形を指導なさったり(まさにカバリエ風なので普段着に合わな~い)ということはよくありました。私はピアノ専攻ですが声楽のレッスンも時々受けなくてはならず、整えられた弓眉に釣り目のアイライン、結い上げられた髪、ちょっとふくよかな体形の先生がヒステリーを起こした日には目も当てられない(狂乱したトスカのよう)ので、ひたすらご機嫌を損ねないように祈りながらなんとかレッスンの時間をやり過ごすのでした。

 そんな邪念だらけの私ですがやっと最近カバリエの良さが分かるようになりました。力強さと繊細さを合わせ持ち、安定した発声でどの高さでもコントロールする確かな技術で様々なオペラの役柄を手中に収めます。それに笑うと意外とチャーミング。知らず知らずのうちに自分の知っている怖い声楽の先生とカバリエを重ねて誤解していたようです。そういえば皆さんカバリエの歌い方も真似してらしたのですね。今聴くとよくわかります。

 最近映画で話題のフレディ・マーキュリーとのデュオ“バルセロナ”でのカバリエも素晴らしいです。あのフレディを前にして女王様のような余裕の微笑み。透き通る美声。違うジャンルの二人がバランスをとるどころかすごい相乗効果で音楽の大いなるアメージングな喜びの世界を繰り広げ、聴き手を感動の戦慄へ追い詰めた後、縦横無尽に振り回して宇宙へ放り投げる感じです。曲の最後、見つめ合いながら手を握り、クライマックスの発声をする時のカバリエの表情といったら!この表情だけで音楽という芸術がなぜ人に与えられているのかが説明のつく、最高の表情です。ステージでは花火が上がります。美しく輝く花火の命は一瞬。しかし意味のある一瞬を精一杯輝かせているように見えます。

 もう二人とも逝ってしまいました。 身体はそこに存在しなくなるけれど、彼らの残した素晴らしい音楽と映像は不滅で私たちを感動の渦へ巻きこみ続けます。

 2018年にお亡くなりになった方々、もしかしてカバリエと同じ舟かしら。世界一のオペラ歌手を前に「わ~。すごい迫力!」と驚いていらっしゃるでしょうか。ご冥福をお祈りします。


私の好きな曲⑪ 猫の二重唱
http://pnet.kawai.jp/602574/topics/70298/
もご覧ください。

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