音を通して聞こえてくるもの・・・

年々被害が深刻になってきている自然災害。
今年の秋もそうでしたね。特に台風１９号は、久しぶりに「怖いな・・・」と思う程でした。

自然の猛威に不安になる一方で、予定されていた色々な行事やイベントが中止となり、
がっかりされた方も多かったのではないでしょうか？

我が家の子ども達もそうでした。

我が家の二人の子ども達は、揃ってオーケストラの団員です。
演奏会二日前に、台風のため、公演を中止することが知らされました。
オーケストラ活動をこよなく愛する高２の我が子は、茫然自失で理解不能の表情。
気の毒で、かける言葉が見つかりません。

「しょうがないね。何か被害があったら大変だから。」

私がそう納得している一方で、
高校生達はもう動き始めていました。

「中止になった演奏会の　代わりになるものがしたい！」
という声があがり、今時の高校生らしく、ライン上で
「ああでもない、こうでもない」と議論を交わし、
事務局の方々に思いをぶつけ、
事務局の方々や先生方は、子ども達の思いを真摯に受け止め・・・

そして・・・

子ども達の情熱は　【保護者向け発表会】　として、結実したのでした！

自分達の強い思いで実現した発表会。
その思いは、演奏によく表れていました。

「素晴らしいじゃないの！もちろん色々あるわよ。でも上手下手じゃないのよ！心なのよ！！」

発表会開催の事情を知らずに、
私の隣りで聴いていらしたある音楽専門家は、
目に涙をためて、そうおっしゃいました。

音には心が表れるのです。
必ず・・・
鏡のように

発表会後に、こんな会話が交わされたそうです。

　　　我が子　　　　「ありがとうございました。」
　　　事務局の方　　「良い会でしたね。」

たったこれだけの短い会話の中に
どれだけの感謝と満足と信頼感が満ち満ちていることか！
演奏と同じくらいに私は感動しました。

音楽は心。
音を通して聞こえてくる演奏者の心に
聴く者は感動するのですね。